テストが手書きでなくなる？！ケンブリッジ大学で試験でのキーボード入力が検討されるその理由とは

I’d like to cherish handwriting.

無料リスニングは下記のリンクで聞けます。

Cambridge University may end handwritten exams

EnglishNewsLessons:Free26-Pagelessonplan/2-pagemini-lesson-Handwriting-Handouts,onlineactivity,mp3...currentevents.

以下はリスニングのまとめになります。

将来、手書きのテストはなくなるかもしれない

ケンブリッジ大学はテストを手書きではなく、キーボード入力で行うことを検討をしている。ケンブリッジ大学は建立約800年。この800年間手書きで行われてきたテストを、ノートパソコンやiPadなどの持ち込みを許しタイピングにシフトする理由は、なんと字が汚くて読めないからだそうだ。

ケンブリッジ大学教授のSarah Pearsall氏によれば、何人かの学生の答案は字が汚すぎて全く読めず、夏休みに大学に戻ってきて自分が回答したテストを読み上げてもらう必要があったと語った。

最近の学生は大学の講義でノートパソコンを使うことが多く、書くための能力が低下しているそうだ。ある専門家は、手で書く機会が減ったために手の筋肉が衰え2，3時間もの長時間は書き続けることができなくなっていると語っている。

上記のケンブリッジ大学教授のSarah氏はイギリスの’Daily Telegraph’紙に対し「手書きは“失われた芸術”になりつつある」と語った。

<参考URL>

Students’ unreadable handwriting could mean laptops in exams
http://www.newshub.co.nz/home/world/2017/09/students-unreadable-handwriting-could-mean-laptops-in-exams.html

Cambridge considers typed exams as handwriting worsens
https://www.theguardian.com/education/2017/sep/09/cambridge-considers-typed-exams-as-handwriting-worsens

手書きは死に絶えてしまうのだろうか

確かに学生の頃と比べ明らかに手書きで文字を書く機会が減っている。伝言メモも手紙も今ではメールで瞬時に伝えられるし、手で書くよりタイピングの方が断然早い。スマートフォンやタブレットの発達で調べ物も気になったその時に簡単に調べられてしまう。昔はよく図書館に行ったけれど、そういえば最近全然足を運んでいない。このままだと手で文字を書く人はいなくなってしまうのだろうか。

文化庁が毎年行っている「国語に関する世論調査」によるとやはり手書きで文字を書く機会は年々減っているようだ。

<参照>平成26年度国語に関する世論調査

それでも日本の世の中の人は手書きが生き残ってほしいと思っているようだ。同調査で「文字を手書きする習慣をこれからの時代も大切にするべきであると思うか」という質問に対して91.5％の人が「大切にすべきであると思う」と答えている。

<参照>平成26年度国語に関する世論調査

僕自身も手書きは生き残ってほしいと思う。手書きで行うテストのあの緊張感は割と好きだ。静まり返った教室で聞こえるのは紙の上を走る無数の鉛筆の音。そして書く音が凪いだ瞬間、時計が針を打つ音が残る。悪くない。もしテストがタイピングになってしまったら、きっと無口な人たちのプログラミング教室みたいな雰囲気になってしまうだろう。

それでも採点する側から見れば切実な問題なのだろうと思う。文字の読みづらさはどんどん悪くなるだろう。僕としては、たとえすべてのテストがタイピングになったとしても、手書きは他の活躍できる場所でしっかり生き残ってほしいと思う。手書きに代表されるアナログな行為は、ますます便利でスピーディになっていく世の中の流れにおいて、行き過ぎた利便性へのブレーキになるだろう。

日本には書道や、町工場で行われる手作業での工業製品、職人技の伝統工芸などがある。スピードが優先される時代の流れの中でも、そのようなよりスローなものを選び取っていく人々が生き残っていってほしいなと思う。