#8ニュージーランドで温泉を求めて-ロトルア、タウポ[NZ縦断シリーズ#8]

ニュージーランド
地熱公園の温泉池から立ち昇る白い湯気

地熱公園の温泉池から立ち昇る白い湯気

人口7万人ほどの小さな町ロトルアは、ニュージーランドではめずらしい温泉地。火山湖であるロトルア湖からタウポ湖にかけて地熱地帯となっていて、いたるところに温泉を利用したスパやミネラルプールがあります。

道路のちょっとした段差や岩の間から白い湯気が立ち昇り、硫黄の匂いが町全体を覆っていてまるで日本の温泉街のよう。ロトルアはニュージーランドで温泉に入れる数少ないチャンスなので、理想の温泉を探してみました。

[NZ縦断の道のり#8]



日本にあって海外にないもの、それは温泉

岩の間から自然と滾滾(こんこん)と立ち昇る湯気。地熱地帯ならではの風景。

海外に出て恋しくなるものの一つに温泉がある。誰かがもし“温泉はただ地面から湧き出る温かい水だ。それ以上でもそれ以下でもない”と定義したならば、その人はきっと海外のホットスプリングス(温泉)で満足できるだろう。だがしかし、僕の思う温泉と海外のホットスプリングスには大きな隔たりがある。

海外のホットスプリングスというとたいがいの場合、

  1. 温泉は塩素で消毒されていて
  2. 男女ともども水着を着て入り
  3. プールのような雰囲気のだだっ広い場所

だからだ。

僕が思う温泉とは、

  1. 泉質が肌や匂いで感じられ
  2. 生まれたままの姿で浸かり
  3. 心を落ち着かせることができる空間

そう言う場所を温泉と呼ぶ。そこにはウォータースライダーなんてないし、水色で塗りつぶされたコンクリートの湯舟なんかじゃない。

そんな場所がニュージーランドにないことはわかっている…わかっているけれども、できるだけ理想に近い温泉を探してしまう。それはきっと日本人のサガなのだ。温泉を求めることはつまり自分の中の“日本人(にっぽんじん)”を探す旅でもあるのだ。うぉおおお。

そんなことを考えながらロトルアを周って見つけた温泉を紹介します。

まずは地熱公園の足湯からスタート

地熱公園である「クイラウ公園(Kuirau Park)」。毎週土曜日に開かれるマーケットは安い露店が多く、気軽に楽しめる。

この記事のトップの写真もこのクイラウ公園にある池。地面からプツプツと気泡が湧き出る泥の池や、もくもくと湯気を出す大小の池が多数あります。

底の見えない真っ黒な温泉池。“深淵”を温泉で表すときっとこんな感じ

さっそく足湯に使ってみたけれど、全然温かくない。この日は公園の一部が工事のため封鎖されていたので、もしかするとそのせいなのかもしれない。

一つ目の温泉は「テルメ・ホットスプリング・リゾート」

テルメは建物、設備が古く残念なモーテルだった。

2018年度版のニュージーの歩き方には日本風の温泉に入れる宿が2つ紹介されていました。

ひとつは「ベストインロトルア(Best Inn Rotorua)」。日本人の元フライトアテンダントとニュージーランド人の夫婦が経営するB&Bで源泉かけ流しの個室温泉が利用できる。

もうひとつは今回利用した「テルメ・ホットスプリング・リゾート(Terume Hot Spring Resort)」。親日家の中国人が経営しているモーテルで、かけ流しの露天風呂に裸で入れるとのこと。

リゾートという名前がついていますが、実際は古いモーテル。とても久しぶりにホテル(モーテル)らしい施設に泊まったのに、設備が古くがっかりな宿でした。

確かにそれっぽい露天風呂だったが…

肝心の露天風呂はというと、とても久しぶりの温泉だったので楽しめなかったというとうそになるけれど、結局がっかりした露天風呂でした。ちゃんとした脱衣所もなく、きちんと掃除されておらず、洗い場もありません。はっきりいって全然おすすめできないモーテルでした。

2つ目の温泉はキャンプ場の温泉施設

モーテルから一転、いつものテント生活へ。町から近いキャンプ場なのにたくさんの鳥の声が聞こえた。

次の日は、ホリデーパークと呼ばれる設備の整ったキャンプ場に泊まりました。Rotorua Top10 Holiday Parkという施設で ニュージー縦断シリーズ#2のラッセルのときにもお世話になったTop10グループです。Top10メンバーになると割引がきくためニュージーランドにいるあいだ何度もお世話になりました。

このキャンプ場を利用すると、タダで施設内の温泉に入ることができます。

ホリデーパーク内の温泉施設。夜はブルーのLEDでライトアップされる。

ニュージーの温泉なのでもちろん塩素消毒済み&水着着用だけど、タダで入れたしゆっくり浸かれたので満足でした。ちょっとぬるめ。

間欠泉が見られるワイラケイ・テラス

ワイラケイ・テラス(Wairakei Terraces)は間欠泉や段丘を見られる施設。温泉もある

ロトルアからタウポに向かう道の途中にあるワイラケイ・テラスは1886年にあったタラウェラ山の噴火で消えてしまった段丘を再現した施設。間欠泉を見学したり、サーマルヘルススパを楽しむことができます。温泉に入るには一人$25と高額だったのと時間がなかったので断念しましたが、落ち着いた雰囲気のよさげな温泉でした。

段丘は当時を再現したものだが間欠泉は本物。

ワイラケイ・テラスにはウォークウェイがあって入場料が大人1人$15ですが、GrabOneというクーポンサイトを使うと半額以下で入れます。

噴き出したお湯はサーマルプール(温泉)に流れ込んでいる

ロトルア、タウポの温泉は料金が高いのでそうやすやすと入れないところが残念でした。

利用した温泉の中で一番満足&おすすめできるところはここ!

自然に囲まれた温泉施設、タウポ・デブレッツ・スパ・リゾート(Taupo Debretts Spa Resort)

タウポ・デブレッツ・スパ・リゾートは子供の遊び場やウォータースライダーなどがある家族連れに人気のサーマルプール。

大人一人$22しますが、bookmeというクーポンサイトを使って$15になりました。

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一見理想の温泉には程遠い施設ですが実は個室温泉がタダで利用できます。
お湯の温度を選べ(38~42℃)個室は鍵がかかるためプライベートな空間に。裸になっても大丈夫。

光の入る天窓に木製の壁とトゥイの写真。十分リラックスできた。

ということで、限られた時間の中で見つけた一番理想に近い温泉は、「タウポ・デブレッツ・スパ・リゾート」の個室温泉でした~。

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